マイケルが出てこない?「ハロウィンⅢ」 【あらすじと感想・ネタバレ】

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「ハロウィン」史上、”迷作”として語られる
マイケル・マイヤーズの出てこない異色作…
突っ込みどころが多すぎて逆に観たくなる本作を徹底解説!

観賞後のツイートによるホットな感想はこちら

今回紹介する映画:ハロウィン3(1982)

ハロウィンⅢ (1982)
1982年製作/91分/アメリカ
監督:トミー・リー・ウォレス
原題:HALLOWEEN Ⅲ SEASON OF THE WITCH

「ハロウィンⅢ」のあらすじ

アメリカ全土の子供達がシルバー・シャムロック社製のマスクを欲しがっていた。
ダニエル・チャリス医師は、シルバー・シャムロック社の社長であるコクランの陰謀を暴く。

Kids all over America want Silver Shamrock masks for Halloween. Doctor Daniel Challis seeks to uncover a plot by Silver Shamrock owner Conal Cochran.

引用元:IMDbより

「ハロウィンⅢ」のキャストについて

Dr.ダニエル・チャリス

:トム・アトキンス
ハロウィンマスクを握りしめ運ばれてきた男を診たお医者さんで
別れた妻と子供がいるが、スケコマシな男で別れた理由はお察し。
子供との約束を反故にしてヒロインとマスクの謎に迫る。

エリー・グリムリッジ

:ステイシー・ネルキン
ハロウィンマスクを握りしめ運ばれてきた男の娘。
おもちゃ店を営んでいた父の帳簿から
マスクの仕入れ先であるシルバー・シャムロック社に
チャリス医師と向かう。

コクラン

:ダン・オハーリヒー
マスクの製造元、シルバー・シャムロック社の社長。
ケルト民族の末裔。世界征服を企んでいる。

「ハロウィンⅢ」の見どころ

マイケル一切関係なし!ハロウィンにまつわるホラー映画

ハロウィンの生みの親、ジョン・カーペンターは、
このままマイケルが続投するハロウィンをシリーズ化しても
マンネリ化すると考え、以降のシリーズをハロウィンにまつわる
ホラー作品に路線変更する意向があったよう。

結果的に、マイケルを望んで観に行った観客たちには大不評の嵐。
中指を立て、唾を吐き捨てて劇場を出て行ったというほど、
興行的にも失敗した作品となりました。

あえてネタバレを見て、ネタ的に鑑賞するのもアリ

映画として面白いかと言われれば、観る人を選ぶ本作。(僕は好き)
あえてネタバレを見た上で、ネタとして楽しむのがいいんじゃないですかね。

K
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以下、完全なるネタバレです。

ストーリー解説

ハロウィンマスクを製造するシルバー・シャムロック社。
ラバー製で、リアルな仕上がりで子供たちに大人気。
アメリカ全土で流行していました。

CMもバンバン流れていて、
「ロンドン橋落ちた」のメロディーに合わせて
耳に残るテーマソングが繰り返されます。
そして子供たちにこう呼びかけるのです。
「ハロウィンの夜、マスクをかぶってテレビの前に集まろう!」

ある夜、おじさんがスーツを着た男に追われています。
なんとか逃げ切ったおじさんは病院に運ばれますが、
追ってきたスーツの男に殺されてしまいました。

おじさんが運ばれた病院に勤めるチャリス医師は
その怪しいスーツの男を追いますが、自ら火をつけて自殺。

翌日、亡くなったおじさんの娘、エリーが病院にやってきます。
エリーから、お父さんはおもちゃ店を営んでいて、
帳簿から、マスクの取引先であるシルバー・シャムロック社との商談を
境に行方が分からなくなっていたと聞いたチャリス医師は、
エリーとともにシルバー・シャムロック社へ向かうのでした。

シルバー・シャムロック社のある街は、なんだか閉鎖的な雰囲気。
夕方6時に時報が鳴り、外出禁止のアナウンス。
とりあえずモーテルに泊まると、なぜかチャリスとエリーはいい感じに(なぜ?)
謎のラブシーンを経て、聞き込み開始。
ホームレスに話を聞くと、シルバー・シャムロック社のおかげで街は発展したが、
元々の住民は雇ってもらえず、街を乗っ取られたという。
そしてこのホームレスは、工場を燃やしてやる!と意気込んだ後、
スーツの男に首を引っこ抜かれる(!)

モーテルの隣には、おもちゃ問屋のおばさんが
シルバー・シャムロック社との商談でやってきていて、
同じモーテルに泊まっていた。

おばさんがモーテルでふとマスクについたタグをヘアピンでいじると、
レーザーが発射され顔面に直撃!
駆け付けたのは救急車と思いきや、シルバー・シャムロック社。
社長も自ら足を運んでいて、「私たちが最高の治療をします」と
おばさんを回収していくという怪しすぎるムーブ。

翌日、チャリスとエリーは夫婦を装い、
シルバー・シャムロック社に工場見学に。
家族できていたおもちゃ屋さんもいて、製造工程に興味津々。
普通のライン作業を見せられたあと、最後の仕上げは企業秘密として内緒にされる。
そしてエリーのお父さんの車も工場内の倉庫で見つかり、
これは…と疑念が確信に。

なんやかんやで、エリーは拐われる。
チャリスは工場に潜入。
スーツの男をやっつけますが、腹にあいた穴からは黄色の液体。
そこで社長が登場して
「スーツの男はアンドロイドだよ。人間に似せるのに苦労したんだ。」
さっき企業秘密として全然教えてくれなかった秘密をバンバン見せてくれる社長。

工場の地下には巨大な実験施設。
そこには巨大なストーンヘンジ(盗まれたというニュースが冒頭でやっていた)
本来のハロウィンは霊魂に生贄を捧げる日で、
マスクのタグにはストーンヘンジのカケラが仕込まれていて、
CMを見ると反応して、マスクがドロドロに溶け出して、
蛇やら虫やらを発生させながら死ぬ!
ハロウィンの日に子供たちを犠牲にして世界征服をする!
(なんだってー!)

マスクを被され椅子に縛り付けられて捕まるチャリス。
でもガバガバなので、すぐ脱出。エリーも救出。

自分の子供も確か元嫁がシルバー・シャムロックのマスクを買い与えて
めっちゃ気に入ってた…子供たちが危ない!
と、元嫁に連絡してマスクを捨てろと呼びかけるも、
人間性に問題ありのチャリスは信用ゼロで、聞く耳を持ってくれない!
これまでの行いって大切。

ブチギレたチャリスは実験施設に殴り込みに行き、
大量にあった在庫のタグを上からばらまく!
タグは映像に反応してレーザーが飛び交い、
スーツのアンドロイドたちや社長をやっつける!
社長は「お見事!」(?)と拍手を送り、散る。

あとは脱出するだけだ!と
エリーを連れて車に乗りこんだはいいものの、
拐われた時点でエリーもアンドロイドにされてしまっていた!
襲われて、一息ついてまた襲われて、を2、3回繰り返したあと、
チャリスはエリーを破壊する。(とてもしつこかった)

CMの時間まで時間がない!
たどり着いたガソリンスタンドで、
テレビ局にCMの放映を止めるよう電話をかけ、
神対応のテレビ局の一つで放映を止めさせることに成功するが、
他局ではCMが止まらない!

あかーん!!(チャリスのアップ)

END

後半にかけては謎の盛り上がりを見せ、
バッドエンドで幕を閉じました。

このネタバレを見て、興味が湧いたらぜひ観てみてね。

【おまけ】辛うじてのハロウィン要素トリビア

バーのテレビ、実験室のテレビに「ハロウィン(1978)」が映っている。

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・電話交換手と、外出禁止のアナウンスの声を担当したのは、
 シリーズでローリーを演じるジェイミー・リー・カーティス。

・スーツのアンドロイド役を演じたディック・ウォーロックは、
 ハロウィン2でマイケル・マイヤーズ を演じた。

前作地続きの続編!ハロウィンII (1981)【あらすじと感想・見どころ】
前作「ハロウィン」の大ヒットを受け、制作された続編「ハロウィンII 」の魅力を徹底解説。 マイケルとローリーの意外な関係が判明する、ハロウィンファン、ホラー映画ファンは抑えておきたい一本です。 どこで視聴できるかもしっかり解説しています。

「ハロウィンⅢ」はどこで観れる?

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「ハロウィンⅢ」のまとめ

ハロウィンというタイトルがついていることで、
マイケルがいないマイナス要素もあれば、
逆にネタ的にマイケルがいないハロウィンとは?
という所で興味が湧いてくる不思議な作品。

粗削りすぎですが、世界観は悪くない作品ではあるので、
ハロウィンフリークを名乗るなら観ておきたい映画です。


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